出土状態の秘密

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旧石器時代 北海道増田遺跡


昔、遺跡を覆う土砂について次の話を聞いたことがある。


旧石器時代は火山の噴火が絶えず、地域によっては火山灰が1メートル以上堆積した痕跡が認められている。

だから、石器は火山灰の地層から出土する。

その次の縄文時代以降は、火山活動は活発ではなく樹木は生い茂っていた。

だから土器・石器などは黒色の土層から出土するし、旧石器時代の遺跡は、縄文時代の地層よりも深い位置から出土する。


でも、ここの遺跡のように土砂の堆積が、きわめて浅いところからみつかる場合もある。

メカニズムは門外漢だからわからない。


遺跡は、風通しの良い山間部にある。

山登りをしたことのある人なら経験があると思う。

平野とくらべ、威力の強い風に当たっていたから土砂の堆積は遅かったか?


仮にここで耕作作業を行っていたら、石器はたちまち地表に巻き上げられてしまい、出土状態の確認どころではなくなる。

…といっても、遺跡の発見というのは、未開発の土地で偶然みつかる場合がほとんどだけれども。


北海道白滝の赤石山(黒曜石の露頭のある)附近を歩いていたら、偶然石器を見つけることがある。


個人で収集している人もいるだろう。

そうした人の一部が、考古学者という誤った道にはまり込んでしまう。

周りにいる人は、最近様子はおかしくないか、挨拶の声掛け、注意が必要だ。





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旧石器時代 岩手県金取遺跡

遺跡から見つかった石器は5万年前のものと考えられているようだが、違う意見もあるらしい。



3万年以上も前のものとしたら、中期旧石器とか前期旧石器など人類の遺した古い石器である。


ちなみに、十数年前、やたらと古い石器許見つけてきたが実はすべてねつ造だったという大事件が起きた。


ここはねつ造で有名な藤村某のかかわった遺跡ではないらしい。


石器以外に、火で焼かれた礫、木炭片もみつかっており、キャンプ地であったと考えられている。


写真の石器は石斧(左)と石核(右)と紹介されている。


ヒトが石を剥ぐと、貝殻のように丸みを帯びた形で石がはぎとられるため、石器表面にもおなじような形をした面がのこされる。


左はその特徴がみられる。


でも右のほうはどうなんだろう…?


人為的にはぎ取ったようにも見えるし…、自然に破砕したようにも見えるし…


個人的にはなんか微妙な印象を受けました。


実物を見ていないので、何とも言いようがない。


手に取ってじっくり観察してみたいけど、残念ながら一般の人間にさわらせてくれるほど埋蔵文化財にかかわる人間は、寛容ではない。


数日前学芸員はがん、という発言があったが少し同意しました。


あれはできない、これはできないばかりいって、話を前進させる気ゼロでしたし。


旧石器研究のよくない話ばかりで申し訳ないが、捏造発覚前、少しでも石器に文句を言ったら石器を見せない、という風潮があったと学界の人から聞いている。


学生ですら、大学の研究機関・著名な教授の紹介文が必要とか、手続きが煩雑。


世間からみたら閉鎖的な姿勢が続いている。


この姿を知って埋蔵文化財にがっかりして去っていった者は多い。


さて、旧石器ねつ造事件で責任を取って辞任した大物はほとんどいない。


文化庁から奈良の某機関に天下った人、そのまま研究者として大学に寄生し続けた人などなど…。


捏造事件の騒動中、九州で実績を積まれた賀川先生が自ら命を絶たれた。


自分のかかわった遺跡の信ぴょう性を疑われただけでなく、遺跡の捏造までやったと雑誌で書かれ、それに抗議する覚悟の自殺だった。


責任感の強い人だったのだろう。


あの悲劇から十数年たつが、今も先生の冥福を祈っている。



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弥生時代 大阪府池上曽根遺跡

いままでみたことのない文化が、次々と大陸から押し寄せてきた弥生時代。

でも土掘りで使う斧、戦争に使う鏃など生活の主体となる道具の材料は、縄文時代とかわらず石で製作されていた。

旧石器時代のごとく、石の貯蔵跡らしいものもみつかっている。

高床式建物の前から、東西に3基並んで見つかった。

二上山に近いからだろう、石材はすべてサヌカイトだった。




旧石器時代と違い、石材を居住区域に持ち込んで石器を製作したようだ。

なお、この遺跡は、弥生時代を研究している人の間では、日本有数の大規模環濠集落として著名である。

板付遺跡、登呂遺跡、吉野ケ里遺跡、そして池上曽根遺跡から出土した遺物・遺構を知っていれば、一定の弥生通になれる。

でも考古学の研究者になることは、死んでもお勧めできない。

諸先輩の多くが還暦前に亡くなっている…


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旧石器時代 北海道上白滝2遺跡

旧石器時代を研究している人なら一度は耳にする白滝群遺跡。

範囲はあまりにも広いので、上白滝2遺跡だけ紹介する。

遺跡の北に位置する赤石山は、黒曜石の露頭が複数見られる。



この周辺では、近いからだろう黒曜石で作られた石器が大量に見つかっている。

写真を見てもわかるように、十数センチ掘っただけで石器が出てくる地点がある。


出土する遺物の多くは、石器製作時に発生する剥片・石屑である。

石器の出土状態を示す写真も多く取られている。






多くはまだ使えるだろうと、思ってしまうほどきれいな状態で出土する。








まるで大阪府の翠鳥園遺跡の石器製作跡と同じ状況である。

石器の使い方の研究も大事だが、なぜこうした状態で見つかるのか?

実はよくわかっていない。

出土する石器ひとつひとつに物語があるはずだが、製作されてから何を経験し、この地に落ち着き埋没されていったか?

難しい作業だが、警察では事件現場の遺留物などから、そうした追跡捜査は行われる。

ここでも剥片をつなぎあわせ接合資料がいくつも完成した。

小さい石器を作るため、大きい原石を惜しみなくガンガン剥いで製作していたようだ。

この気の遠くなる作業は、この道十何年というベテランのオバチャンたちだった。





仕事内容に見合っていない薄給でやっていることはあまり知られていない。

さらに正社員でもないため、技術の伝承に時間をかける余裕もない。

この道をめざそうと考えている人には申し訳ないが、今後埋蔵文化財に関連する投資は減り、採用人数も減り、雇われたとしても不安定な有期雇用がほとんどを占めるだろう。


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旧石器時代 大阪府翠鳥園遺跡

西日本の旧石器時代の遺跡からは、サヌカイトと呼ばれる石材で作られた石器が多く出土する。

サヌカイトは二上山で採取される。

遺跡は、二上山から5キロほど離れた地点から、ここの石材を利用した石器製作遺跡が発見された。




大小40ヶ所近くの石器集中地点が確認されている。

極端なケースとして、千点以上の石器が厚さ20pの堆積した状態で見つかっている。

出土していない空白部分に人がいて石器製作をした。

その結果石の屑や破片が放射状に広がった。

このように考えられているようである。

石器製作後は、遺跡から他の場所へ移されると考えるのが自然である。

しかし、ここからは刃の鋭いナイフ形石器やスクレイパーなど、石器が2万点以上もみつかっている。

まだ使えそうなものばかり。

並んだ状態で見つかったものもある。


これは、偶然の産物か、それとも人為的なものか?


人為的だとしたら、製作後に並べて、この地を去ったことになるが、どんな理由があったのだろうか?


現代の製造業の現場でも、まだ使用できるものを廃棄することがある。

試作品だったから、型落ちであったから、計画変更のため必要なくなった、在庫はいらないからは遺棄せよと上司からの命令など、理由は多岐にわたる。

現代社会の事情を旧石器時代にあてはめるのは不適切だろうと考古学者は言う。
でも、彼らが使える石器を廃棄する理由も多岐にわたったのではなかろうか?



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古墳時代 岩手県岩崎台地遺跡群

古墳時代にも石器あり。

東北地方では、鉄器の普及は遅れたこともあって、石器は古墳を作られる時代も使われていた。

この遺跡から発見された古墳からは、副葬品と思われる石器が出土している。




ただし、普通遺跡から出土する石器と違って、ボロボロに風化した面のある石で作った石器を副葬している。

旧石器(といっても後期)・縄文・弥生で見つかる石器の多くは、風化した面をのこすことはあまりない。

石器製作中に廃棄されている。

生きている人間と死んだ人間とでは、使う道具は違うと認識していたのだろうか?

ちなみに、古墳からは土器類も副葬されている。





種類は、他の地方でも古墳の副葬品として、もしくは濠から出土する土器と変わらない。

古墳時代の要素がある一方、古い伝統を残しているあり方は、この地域が西日本とは異なる時代背景を経ていたことを示している。

古墳時代においても、日本列島は一律に変化を共有していなかった。

 



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旧石器時代 長野県日向林B遺跡

旧石器時代の遺跡では、同じ形態の石器が集中する地点があります。


日向林では石斧が集中して出土した。


2点とも、まるでたてられたような状態で見つかっている。


地表でこのように配置し、年を追うごとに埋没していったとは考えにくい。


人為的に穴を掘って埋めたためこうなったと考えるのが自然だろう。


なぜ埋める必要があったか。


墓があったからだろうか、食べ物の貯蔵みたいなものだったのか?


今となっては知るすべはないけれども、旧石器時代の人の行動パターンの一つとしてみていいだろう。


ちなみにこの遺跡から、他にも次の石器が出土している。


チャート製の剥片


敲石



↓これは石器の出土地点を示したもの


中央に多く出土し、その周囲を巡るように石器集中出土地点が分布しているのを提示したかったようだ。


でもこの囲み方については、調査をする人によって違いが出そう。



ちなみに遺跡は↓こんな地形でみつかった。


緩斜面というべきか、少々勾配の大きい斜面に見える。


以前、近所の道路の端にたまった土砂の中から、黒曜石の剥片を見つけたことがある。


そのすぐ近くの台地に縄文時代の遺跡があり、どうもそこから雨水、風のはたらきで、下へと移動した可能性があると、ベテランの先生から教わった。


この遺跡から出土した石器も、他の遺跡と同じく初めは地表にあったものが、時間の経過と共に埋没したと思う。


でも、埋没する過程で、雨や風により、元々の場所から移動していないと自信を持って言えるだろうか?


昨今発生している急に発生する豪雨は、小さい石器を大きく移動させる威力はありそうだが…


細かいことが気になってすみません。


歴史発掘@ 石器の盛衰 講談社 1998



旧石器時代
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弥生時代 福岡県雀居遺跡

埋まっていた条件が良かったからか、木製品が大量に出土した。


木の柄が残った状態で石斧も出土している。



ここから得られる情報は多い。


石斧が単体ではなく、木の柄をつけていたことがわかる。


どのような形態の石斧に柄をつけていたかもわかる。


みたかんじ全面を磨いた磨製石器のようだ。


ほとんど原型に近い状態で出土している。


柄に使った木の枝は、太さを考えて選んだ様子がうかがえる。


石斧以外にも、木製の鍬も見つかっており農耕をしていた人たちの遺跡だということがわかる。


農業を行うには農耕具は必需品のはずだが…


なぜ、それらを廃棄したのか?


現代人に近所の川に物を捨てる者はいるけれど、それとは違う事情が起きたのだろうか?


引用 石器の盛衰 歴史発掘1 1998



弥生時代
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旧石器時代 神奈川県権田原遺跡

旧石器時代の遺跡からは、礫群とよばれる石の集まりがみつかることがある。



火を受けた石が見られるため、焼いてその熱を利用し調理した跡であるということで決着がついているらしい。


まわりからは建物の跡がみつからないので、獣の革を利用したテントのような住居で寝泊まりしていたと考えられるとか。


ここから得られる情報としては、この礫群の見つかる高さが当時の地表であり、母ちゃんがここでちょうりしたとか、あるいはこの礫群をかこんで食事をしていたとかだろうか。


石が丸かったら河原の石を集めた可能性も考えられるけど、目が悪いのでわからず。


考古学者の想定するテントはどこにたてたのだろうか。


礫群の外か。


それともテントの中に礫群をつくったのか。


遺跡は何も語ってくれない。


引用 横浜市歴史博物館常設展示案内 1995



旧石器時代
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岩手県 上萩森遺跡

発掘調査中


遺跡


作業着の人の足元付近に、櫛のような棒が大量に刺されています。


これは出土した石器などの遺物の位置をしめしてます。


あとで1ミリ単位の方眼紙に、遺物の出土位置を記入する(今はやってないかも?)標高を測るなどちょっと、気の遠くなる作業を繰り返し進めていきます。


ちなみに出土した石器はこちら↓


   

左から ナイフ形石器 彫器



   

左から 石刃 ペン先形ナイフ形石器


そして石斧


旧石器時代の遺跡からは、もちろんこうした石器は出土するけれども、全体で見ると、石器を作るときに発生したと思える破片(剥片)の出土量の方が多い。


あとかけらのほかに粉も地層の土に混じっている。


ちょうど、板金や部品製作時に発生する鉄くずと鉄粉のようなもんだろうか。


とある遺跡では、2ミリから3ミリの小さなかけらの出土位置まで把握していたが…


そうした苦労はいったいいつ報われるんだろう。



それにしても遺跡は石器を製作した人々の痕跡であることは間違いない。


でも、まだ使えそうな石器をなぜ廃棄したんだろう?


謎だ。


引用 いわて未来への遺産 遺跡は語る 2000



石器 旧石器 出土状態
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soraイメージ
注意!
非常にマニアックなブログです。
タモリ倶楽部でもやりません。
旧石器とか縄文など、教科書で習うけど、ほとんどの人は興味なく、聞き流すだけで終わると思います。遺跡に行っても、だいたいは看板があるだけ。古墳は草木が生い茂っている山にしか見えない。面白いのは、ものが出てきたほんの一瞬だけ。全国には何万と遺跡はあります。その中から独断と偏見で、「出土状態」を紹介していきます。なお専門家ではないので悪しからず。
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