出土状態の秘密

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旧石器時代 北海道美利河T遺跡

この遺跡でも接合資料は確認されている。


石器を作る前の原石に近い状態まで復元できているものもあり、遺跡を残した人がどの程度の大きさの石を選別していたかを理解できる貴重なものだ。

 
遺跡は北海道としてはめずらしく、層位的に石器が出土した稀有な例だという。

以前紹介した白滝遺跡の場合も、層位を意識して発掘はされていた。

しかし、接合作業に携わった人から聞いた話では、出土位置の深さが1Ⅿ以上も違う石器がつながることがあったという。

地質学などの先生によると、周氷河現象というやつのせいで、長い時間をかけて石器の位置が上下左右に動いてしまったためだという。

じゃあ、ピリカは大丈夫?

不安は残るものの、門外漢過ぎてわからず。

とりあえず層位ごとになにが出土したか確認してみよう。

最も下の層からは峠下型細石刃核と荒谷型彫器
 


 

その上の層から出土した札滑型と峠下型の特徴を持った細石刃核と玉
 

 

さらにその上の層から出土した有舌尖頭器・大型石刃
 
※他に広郷型細石刃核も出土

細石刃とか、細石刃核とか…

難しい言葉だが、細石刃とは旧石器時代の終わり、日本列島に登場する石器である。

幅が5o、長さが4pとか、非常に小さい石器。

細石刃核とは、その細石刃をはぎ取るためにつくられた石器である。
 
細石刃ができるまで
 
細石刃核をつくるための石を採取する。

石の断面が楔にように、とがる形状になるまで石をはぎ取り(T)、縁辺に平坦面をつくるため一撃を加え(U)、さらに縦に細石刃をつくるための一撃を加える(V)。
細石刃のはぎ取り準備は終わる。はぎ取られる石器を細石刃核と呼んでいる、っぽい。

旧石器時代の石器は無造作に作られたわけでなく、かなりシステマティックな技術に基づいて行われていたことがわかる。

これも接合資料によって判明した。

その細石刃核のタイプが、峠下型・札滑型・広郷型である。

北海道は、細石刃核のタイプが多く確認されている。

細石刃の文化はシベリアから北海道を玄関口に広まったルートと、中国から九州を玄関口に広まったルートの二つがあると考えられていると習ったことがある。

大陸に近いから北海道ではさまざまなバリエーションが発生する要因になったか?

それとも時間と共に変化したものか?




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注意!
非常にマニアックなブログです。
タモリ倶楽部でもやりません。
旧石器とか縄文など、教科書で習うけど、ほとんどの人は興味なく、聞き流すだけで終わると思います。遺跡に行っても、だいたいは看板があるだけ。古墳は草木が生い茂っている山にしか見えない。面白いのは、ものが出てきたほんの一瞬だけ。全国には何万と遺跡はあります。その中から独断と偏見で、「出土状態」を紹介していきます。なお専門家ではないので悪しからず。
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